【考察】イム様の正体を大予想~シャンクスとの関係は?ワンピース世界のラスボス?
第906話のラストにて突如現れた謎の大人物、イム様。
聖地マリージョア内の冷気漂う部屋にて、巨大な麦わら帽子と共に登場したイム様は、出で立ちからして只者じゃない雰囲気です…!
出典:ワンピース コミック 第90巻より
その後の908話で、イム様が世界政府最高権力である五老星よりも上の存在であり、実質的にワンピースの世界の頂点に君臨する人物であることが示唆されました。
聖地マリージョア内「パンゲア城」には「虚の玉座(からのぎょくざ)」と呼ばれる、「世界の中心に位置し、”たった一人の王”のみが座る」ことのできる玉座が存在しています。
イム様がこの「虚の玉座」に腰掛けたことにより、「イム様がワンピースのラスボスなのか!?」と話題になっていますよね。
出典:ワンピース コミック 第90巻より
まだまだ登場間もないこともあって、イム様の正体については憶測が飛び交っている最中ですが…今後、物語にどう絡んでいくのでしょうか。
今回は、イム様の正体について徹底的に迫っていきつつ、たくさんの噂について可能性を考察していきたいと思います。
それでは、まいりましょう!
目次
イム様の正体とは
冒頭でも書いたとおり、イム様とは世界政府最高権力である五老星が仕える存在です。
現時点ではそれ以外の素性がベールに包まれていますが、何かしらの基準で選んだ「歴史より消すべき灯(ともしび)」と称する人物たちを、粛清する立場にあるようです。
出典:ワンピース コミック 第90巻より
イムが君主で五老星は世界政府の最高権力
イムの登場まで、五老星こそがワンピース世界のヒエラルキーの頂点に君臨する者たちであるとされていました。
彼らの初登場でも「世界政府最高権力」と銘打たれていましたし、マリージョアでも「世界最高の権力者は五老星である」と言及されていますし…。
出典:ワンピース コミック 第25巻より
イム様の登場で判明した事実としては、五老星はあくまで「世界政府内の最高権力者たち」なのであって、「世界最高の権力者たち」ではない、というわけですね。
作中で「世界最高の権力者は五老星である」とされていたのは、いわば五老星がワンピース世界の人間をも騙しつつ、読者にも同じ情報を与えていたミスリードだったとも言えるでしょう。
イム様と五老星の関係性ですが、端的に言えば「王室と行政機関」の関係で、「君主制」のようなものだと想定されます。
君主制とは、「君主(王など)」が介入する政体のことです。
まだまだ謎の多いイム様の正体ですが、「世界政府」という大きな連邦国家における行政を司るトップが五老星であり、君主がイム様であるという点はひとつ明らかにされたということです。
イム様の正体を名前の由来から考察
ワンピース本編でのイム様の登場以来、ネット上などでその名前の由来についての議論も白熱しています。
諸説ある「イム」という名の由来ですが、下記の代表的なものについて考察していきたいと思います。
■イム様の名前の由来候補
- イム→仏(ほとけ/フランス)説
- イム→I’m=「アイ・アム」説
- イム→IMU→UMI=海説
- 「アダムとイブ」説
- 「イムホテップ」説
それぞれを詳しく見ていきましょう!
①イム→仏(ほとけ/フランス)説
「イム」というカナを漢字の部首に変換すると「仏」という漢字になり、「ほとけ」や「フランス」と読むことができます。
「仏(ほとけ)」が由来であれば、イム様が超常的な存在であり、神にも等しい存在であるという雰囲気にはピッタリです。
「仏(ほとけ)」は仏教における「さとりを開いた人」を指し、最も有名な「仏(ほとけ)」が「仏陀(ブッダ)=お釈迦さま(ゴーダマ・シッダールタ)」ですね。
ただし、「仏(ほとけ)」関連といえば元海軍元帥である「仏のセンゴク」がいるため、オマージュにするには既存キャラと被ってしまっているかなーと感じますね。
出典:ワンピース コミック 第25巻より
また、「仏」は「フランス」という国名の漢字表記でもあります。略さない表記であれば、「仏蘭西」。
フランスといえば「フランス革命」というわけで、今後イム様を取り巻く「フランス革命的な出来事」が起きるのでは…という大胆な考察もあります。
フランス革命は世界史において重要な「市民革命」で、国民が王の支配下にある「絶対君主制」を崩壊させ、封建的な体制を覆した運動です。
前項で述べた「世界政府の君主=イム様」という図式があるので、これをルフィ達が何らかの方法で崩壊させ、世界を民の手に取り戻すというストーリーが予想できますよね。
今後のワンピースの物語の展開上、世界政府が倒れるのは間違いなさそうなので、「イム→仏(フランス)」説は、筆者もあり得るのではと考えています。
②イム→I’m=「アイ・アム」説
「イム」という言葉を英語に変換すると「Im」。これから転じて「Im→I’m→I am(アイ・アム)」と読めるという説です。
「I am」という英熟語は広く知られているとおり「私は~だ」と和約できるわけですが、これは「自称する名が無いこと」を示唆しているのではないかと考えられます。
「名が無い」というのは異端ですし、「名がある存在=一般市民」とは隔絶された存在である、という見方もできますね。
また、現実世界において「名が無いこと」は「戸籍が無いこと」と同義です。
「戸籍が無い」存在は、「親がいない」ことや「闇世界の住人である」ことを連想させるワードとも読みとれます。
「イム」という言葉が「名が無いこと」から来ているのであれば、こういった「異端な存在」であるというイメージを植え付けようという画策だと感じられます。
個人的には、今後ワンピースのラスボスとしてイム様が立ちはだかるのであれば、威圧的でピッタリな名前の由来だと思っています。
③イム→IMU→UMI=海説
先ほどの「I am(アイ・アム)」説同様に、イムという言葉を英語に変換し、「IMU→UMI」と反転させて「海(うみ)」から来ているのでは、という説。
「海」は海賊を描くワンピース世界の最も重要なキーワードであり、ルフィの目指す「海賊王」とは「この海で最も自由な者」のことを指しています。
これも、イム様という存在と相対する主人公ルフィの関係性を切り出してみれば、無くはない説なのではと思います。
出典:ワンピース コミック 第52巻より
「海賊王=この海で最も自由な者」を目指すルフィにとっては、「海」とは「自由を勝ち取る対象=支配から解き放つ対象」です。
つまり、世界政府を影から操り、世界を支配する存在であるイム様を打ち倒すことが、ルフィが海賊王となり「海」を自由にするという物語を示唆するというわけですね。
もし、この説が正しい場合は「イム様=海そのもの」とも考えられるので、海路である偉大なる航路(グランドライン)制覇を阻む能力やパワーを持っていても不思議ではありません。
④「アダムとイブ」説
「(アダ)ム」と「イ(ブ)」をつなぎ合わせて「イム」、という説もあります。
「アダムとイブ(エバ)」といえば旧約聖書「創世記」に描かれる「神に創造された最初の人間」です。
この「最初の人間」というキーワードに近しいものが、ワンピースの劇中にも登場します。
それが、世界貴族/天竜人。天竜人は、800年前に世界政府を創設した20人の王達をルーツとしています。
「世界政府を創造した」というのが「天地創造をした」という表現と近しいのであれば、まさに天竜人は神であり、その天竜人の上に立つ存在のイメージとして、「イム」が「アダムとイブ」を由来にするのは自然なように感じますね。
出典:ワンピース コミック 第90巻より
⑤「イムホテップ」説
最後は、「イムホテップ(イムホテプ)」から来ている説です。「イムホテップ」とは、古代エジプト第三王朝の宰相の名前であり、史上初のピラミッドを設計した偉大な人物です。
また、優れた内科医でもあったようで、イムホテップの死後には「知恵と医術と魔法の神」として「医神アスクレーピオス」と同一視、神格化されています。
アスクレーピオスが持っている杖は「アスクレピオスの杖」と呼ばれ、「WHO(世界保健機関)」のマークにも使われているので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。
出典:WHO | World Health Organization
この「医神アスクレーピオス」というのがポイントで、「死者を蘇らせる技術」を持っている、とされているそうです。
実はこの死者を蘇らせる力≒不老不死の力」というのも、イム様とその周辺について考察する上でかなり重要なキーワードです。
なぜなら、側近である五老星に不老不死の疑惑があるからです(これはまた別機会で考察します)。
仮に、イム様および五老星は800年前から変わらず世界を統治してきたのであれば、イム様が「イムホテップ≒アスクレーピオス」のような不老不死の能力を行使してきた可能性があります。
そして、ワンピースにおける不老不死といえば「オペオペの実の隠された能力」!
何か陰謀めいたものが見え隠れし、ワクワクする想像力が働きますよね。
イム様の名前の由来の結論
ここまで複数の説を考察してきましたが、個人的には上記の5つの内、複数の由来を掛け合わせたものではないかと考えています。
特に、「仏(フランス)」・「UMI(海)」、そして「アダムとイブ」辺りが、ワンピースの物語の展開にもマッチするので濃厚な線じゃないかなー。
まとめると、イム様は「世界政府によって行われた世界創造の祖(アダムとイブ的存在)であり、全世界=海(UMI)を支配し、そして後に市民革命(フランス革命的なもの)によって倒される存在である」という位置づけなのではと推測します。
まさに、ワンピースのラスボスじゃん!って感じですね。
イム様とシャンクスの関係は?
レヴェリー(世界会議)編にてイム様が登場したわけですが、同じタイミングでマリージョアに現れた人物が赤髪のシャンクス。
驚くべきことに、シャンクスは五老星に謁見し、「ある海賊」についての話をもちかけます。
出典:ワンピース コミック 第90巻より
「海賊、それも四皇という立場のシャンクスが敵対する世界政府のトップ達と密会!?」と度肝を抜かれた読者も多かったと思います。
シャンクスという男は、五老星ひいてはイム様とどういった関係にあるのでしょうか。
かなり判断材料が少ない状況ですが、現状でわかっている点を踏まえて考察していきたいと思います。
シャンクスは元々世界政府側の人間?天竜人か?
シャンクスに関しては元々、政府側の人間たちから一目置かれる存在として描かれていました。
五老星がシャンクスを評するに「暴れさせればこそ手に負えんが~」といった感じで、「シャンクスの力は認める」的な発言と取れますよね。
また、頂上戦争終盤においてシャンクスが仲裁に入った際も、センゴクが「赤髪、お前ならいい」とシャンクスの威光を認めています。
出典:ワンピース コミック 第59巻より
このように、海賊を徹底的に敵視し、排除する立場にある政府の高官たちから異例の待遇を受けているシャンクス。
こういった扱いを受ける背景にはシャンクスが元々、世界政府の高い地位にあり、それを辞したか追われた存在であることが示唆されているのではないでしょうか。
もしかすると、シャンクスは元「天竜人」だった可能性だってありますよね!望む望まないは置いておいて、天竜人を辞した存在としてまっさきに思いつくのは元・七武海のドンキホーテ・ドフラミンゴがいますよね。
ドフラミンゴもまた、世界政府への強力なコネクションを持ち、それを行使するような描写がありました。
出典:ワンピース コミック 第59巻より
モリアを殺そうとパシフィスタを差し向けるドフラミンゴ曰く、「センゴクより”もっと上”の存在の差し金」だそうなので、この「もっと上」とは五老星やイム様かもしれません。
ドフラミンゴ同様に、シャンクスも世界政府上層部とのパイプがあるのは間違いありません。
そして、この仮説を裏付けるもう1つの描写が、シャンクスと五老星の会話の中に隠されています。
出典:ワンピース コミック 第90巻より
五老星の一角が言った「立場上君は政治に関わるべきではないぞ」というこのセリフ。
ただセリフを読んだだけでは「君は海賊だからレヴェリー(王族たちの会議)に口を挟むなよ」という意味にしか見えませんが、深読みすると「本来ならレヴェリーに参加するような立場=何かしら王族的地位にいる君だが、いまは海賊という立場だから自粛しろよ」と言っているようにも見えませんか?
「立場=海賊」なわけですから、逆説的に「海賊じゃなければレヴェリー出ててもおかしくないけどね」といったニュアンスが込められているようにも思えます。
このように、シャンクス=政府側の人間(天竜人?)という新たな仮説が生まれているわけですね。
仮説が真だった場合、「なぜシャンクスは海賊になったのか?」「いまシャンクスはどういった立場にいるのか?」と疑問が尽きない案件です。
イム様の目に隠された謎
イム様についてよく議論される点について、イム様の「目」に関する謎があります。
イム様の目の描写は印象的で、幾重にも円を描くような虹彩が特徴です。
出典:ワンピース コミック 第90巻より
この瞳と同様の描かれ方をしているキャラクターが、七武海のジュラキュール・ミホーク、そしてモコモ公国を背負う巨象「象主(ズニーシャ)」です。
出典:ワンピース コミック 第6巻, 第82巻より
ミホークと象主(ズニーシャ)、この2名がイム様と何かしらの関係性を持っているのではないかと噂になっています。
それぞれの関係性について考察してみましょう。
イム様と鷹の目のミホークの関係
巷では「目が似てるし、ミホークはイム様の父親だ!」なんていう突拍子も無い説も出ており、これは個人的には無いかなーと考えていますが、ミホークと世界政府の関係性については一考に値すると思っています。
ミホークは七武海という、「世界政府公認の七人の海賊」の一角です。つまり、海賊かつ政府側の人間である、という微妙な立ち位置にいるキャラクターですよね。
この立ち位置って、前項で予想したシャンクスの立場にとても類似しているんです。
そして、奇しくもミホークとシャンクスはかつてのライバル。
ミホークとシャンクスは同じように、海賊と世界政府という2つの顔を持ったキャラクターとして、意図的に似たようなプロフィールを作られているような気がしませんか?
出典:ワンピース コミック 第25巻より
そして、気になるのがミホークがセンゴクやドフラミンゴと会議を行ったときの一幕。
会議に現れたミホークに対し、ドフラミンゴやセンゴクは「最も意外だ」というリアクションをしていますよね。
なぜ、「最も意外」なのでしょうか?他の七武海だって海賊ですし、素直に会議に現れない可能性があるはずです。
この「ミホークが会議に来る=意外」という図式は、つまり「ミホークが政府との会合に参加するのが意外」ということを言っているわけです。
ミホークの過去に、なにか世界政府との因縁めいた関係性があるような…そんな含みのあるセリフだとも見て取れますね。
ミホークとイム様の瞳が似ているのは、ミホークも世界貴族の血脈のせいであり、それがミホークと政府の抱える「因縁」であるのかもしれません…!
そして、ミホークの見た目に関しても、世界政府との関連を連想する点があります。
ミホークの十字架の意匠と、十字型の紋様である世界政府のマークが似ているという点です。
出典:ワンピース コミック 第6巻, 第90巻より
タイヨウの海賊団が「天駆ける竜の蹄」よ呼ばれる天竜人の奴隷の紋章を塗り潰し、奴隷解放の証としたように、ミホークも世界政府のマークを下地にして十字架を用いているのでは?と仮説が生まれます。
そして「十字架」という言葉そのもの。これは「十字架を背負う」という言葉にもあるように、「過去の罪を背負う」という比喩表現のようにも取れますね。
加えて、極めつけはミホークの世界最強の黒刀である「夜」という剣の名称です。
ワンピースではよく「夜明け」というフレーズが使われるのですが、これは「支配からの開放」のスローガン的な使われ方をしていますよね!
出典:ワンピース コミック 第81巻より
仮にミホークの十字架が世界政府との因縁を模しているのであれば、「夜=世界政府」という図式が成り立ち、それは「夜明け」によって倒される「支配」だとも深読みできてしまいます。
ここまでの話をまとめてみると…
ミホークは過去に世界政府との何かしらの因縁(世界貴族絡み?)があり、その因縁を背負って七武海という立場に身を置き、いずれ来る「夜明け=イム様と世界政府の終わり」を待つ存在である、と考察できます。
うーん、少し深読みし過ぎでしょうか…??
イム様と象主(ズニーシャ)の関係
イム様とズニーシャについても頻繁に取り沙汰されていますね。
なんといっても、象主(ズニーシャ)は1000年もの時を生き続けており、終わることの無い「罪の償い」を課されている存在です。
出典:ワンピース コミック 第82巻より
もしかすると、象主(ズニーシャ)が1000年もの時を生かされ続けているのには、前述したイム様による「不老不死」の力が加わっているのかもしれません。
イムの能力によってズニーシャは不老不死となり、世界政府の命を受けて歩き続けている存在なのではないでしょうか。
能力を受けた代償として、イムと同様の瞳に変化してしまっているとも考えられますね。
この考察は、これからの展開を見てみないと判断が難しいところです…!
イム様の正体まとめ
以上、数少ない情報からイム様の招待に迫ってみましたので、最後にまとめていきたいと思います。
- イム様は連邦国家である世界政府の君主でありワンピース世界のラスボスとして君臨する存在である
- 「イム」という名前は「仏(フランス)」、「UMI(海)」、「アダムとイブ」等が由来として濃厚か
- シャンクスも五老星やイム様同様に天竜人である可能性あり
- イム様と同じ目をしているミホークや象主(ズニーシャ)も世界政府と因縁あり?
かなり大掛かりな考察となってしまいましたが、イム様については何度も書いたとおり情報が圧倒的に少ない…!
これからのワンピースにおいて最重要人物であることは間違いないので、その動向から目が離せませんね。
以上、イム様の正体についての考察でした。