【考察】ロキの食べた悪魔の実は?北欧神話やウソに関連する能力なのか
ワンピース第1130話から登場したエルバフの “呪いの王子” ことロキが食べた悪魔の実は何であるか、各考察者の最新考察を踏まえつつ予想していきましょう。
目次
前提:作中で語られているロキの能力
ロキの能力については、現時点で劇中で具体的に言及されている情報は限られています。以下に、現在(1132話時点)わかっている主なポイントをまとめます。
■ロキの食べた悪魔の実についての考察ポイント
- ロキは「伝説の悪魔の実」を食べた
- この悪魔の実は、エルバフの王家が管理していた非常に危険な能力を持つもの
- ロキ自身は「おれは世界を終わらせる太陽の神」だと宣言している
- ロキを抑えるためには、エルバフの戦士たちが総出で取り組む必要があったと語られており、これは彼の能力が非常に強力であることを示唆している
- 「呪いの王子」と呼ばれていることから、その能力が何らかの形で呪いや破壊的な力と関連している可能性がある
これらのポイントから、ロキの食べた悪魔の実(もしくは、悪魔の実と自前の能力の総合力)が全世界にとって大きな脅威であることがわかります。ロキは実際に、エルバフの戦士たちによって捕縛され、悪魔の実の能力を封じるように海楼石の鎖で拘束されています。
身柄を拘束され、半ば幽閉され…という処遇にされなければならないほど、ロキの持つ能力は強大で、そして、エルバフ王家が代々管理してきたほどの貴重で危険な実であるわけです。このことを踏まえながら、各考察者の考察を見てみましょう。
海を操る「ウミウミの実」を食べた説
「ウミウミの実」は海そのものを操る能力で、海面上昇や海の動き自体に干渉する力がある可能性があります。
伝説の悪魔の実としてエルバフに保管され、ロキがその力を得たことで「世界をぶっ壊す力」として恐れられているのではないかと考えられます。この能力により、巨大な津波を発生させる、海の水位を操作するなど、One Piece世界の地形や環境与える影響は計り知れませんね。
海賊の物語における「海」の象徴性
ワンピースの世界で「海」は中心的な存在であり、特に海賊たちにとって最も重要な舞台となっています。海そのものを操れる能力は「伝説」にふさわしく、世界を破壊できるほどの強大な力を秘めている可能性があります。
また、ベガパンクが示唆する「世界が海に沈む」という設定にも関わりがあると考えられます。
エルバフの巨人族の信仰と自然との調和
エルバフの巨人族は自然との調和を重んじており、特にエルバフの大樹が海水を吸い上げて成長するなど、自然との関わりが深いです。そのため、「海を操る力」がエルバフでは特別なものとして伝説的に扱われている可能性があり、海面上昇を抑える力があるならば「伝説」として長く語り継がれてきたことにも合点がいきます。
エネルギーを操る「エネエネの実」を食べた説
「エネエネの実」はエネルギーの操作や増幅を自在に行える能力を持ち、無限のエネルギーを生み出すことも、すべてを破壊するエネルギーに転換することもできるとされています。エネルギーを扱う力が巨大であり、適切に管理されなければ「世界を終わらせる力」としての脅威をもたらすとされています。
エネルの言葉と「エネルギーの桁違い」
エネルは自身のエネルギーの力について「お前たちの扱えるエネルギーは無に等しい」と述べており、そのスケールの大きさは他のエネルギー系の能力を凌駕しています。このエネルギーの扱いがワンピースの根幹に関わる重要な要素であるため、伝説とされるにふさわしいと考えられます。
エネルギーが不足しているエッグヘッド編との関連
エッグヘッド編において、ベガパンクがエネルギー問題を重要視していることから、「エネエネの実」によるエネルギーの解決が物語上で大きな役割を果たす可能性があります。無限のエネルギーを生み出せる能力があれば、世界を終わらせることも救うこともできるとされ、「エルバフに伝わる伝説の悪魔の実」として存在する理由にもなります。
イリュージョンを操る「イリイリの実」を食べた説
「イリイリの実」は、イリュージョン(幻影)を操る能力を持ち、目に映るものを実体化させることもできるとされています。北欧神話の「トリックスター」としてのロキと一致する側面があり、ロキの悪魔の実の能力としてふさわしいと考えられます。
ロキの視界に入るものや想像するものを現実化することで、世界を混乱させる強力な力となる可能性が指摘されています。
北欧神話におけるロキの「トリックスター」性
北欧神話のロキは、いたずら好きで変身能力や幻影の力を使い、人々を欺く存在とされています。この特性を反映して、ワンピースのロキもイリュージョンや幻影の力を持っている可能性があり、巨人族の王としてその力を恐れられていると考えられます。
ロキの目隠しに関連する能力の秘密
ロキが目隠しをしている理由が、視界に入るものにイリュージョンをかけられる能力である可能性が考えられます。視界に映るものが力の発動条件であれば、目隠しをして力を封じることが必要であり、巨人族やエルバフの戦士たちがロキを縛り付ける理由にもつながります。
嘘が現実となる「ウソウソの実」を食べた説
ついた嘘がすべて現実化する 「ウソウソの実」という強力な能力を持っているのであれば、ロキの一言によって非現実的なことでも実現してしまいます。このためにロキは「呪われた王子」として恐れられ、悪意を持つ嘘によって世界を破壊しかねない存在として厳重に管理されている…と考えることができます。
エルバフの巨人族が「嘘を信じやすい」設定
エルバフの巨人族は、ワンピースの物語中で度々嘘を信じやすいと描かれています。これは「嘘を信じる」という設定がエルバフの文化や信仰に根差しており、嘘が現実になる能力を持つ者が特別視される理由となります。巨人族が特に恐れる「伝説の悪魔の実」として、エルバフに伝わってきた可能性が高いです。
ロキの目隠しと「視界に入ったものが現実化する」能力の関連性
ロキが目隠しをされているのは、視界に入るものが嘘であっても現実化してしまう能力の制御のためである可能性があります。この目隠しが必要なほどに、嘘が現実化する力が強力かつ危険なものであるため、巨人族の王族としても封印され、伝説的な悪魔の実とされていると考えられます。
ロキのプロポーズが断られたショックと容姿への執着
ロキは、ローラへのプロポーズを断られたショックでやけになり、より魅力的な自分になるために「ウソウソの実」を欲したと考えられます。
ロキの元ネタの推測として、ノルウェー初代国王ハーラル1世の逸話が取り上げられています。ハーラル1世は、若い頃に好きだった女性にプロポーズをしたものの「一国全体の王としか結婚できない」と断られてしまいます。この失恋が彼の心に深い影響を与え、「ノルウェー全土を征服するまで髪を切らない」と誓いを立てたため、「蓬髪のハーラル」という異名でも知られています。
ロキ王子のキャラクター設定には、このハーラル1世のエピソードが色濃く反映されていると考察されています。ゆえに、現在のロキも長髪で描かれているのかもしれません。特に、ロキがローラにプロポーズを断られたという出来事が、彼のその後の行動に大きな影響を与えた可能性が指摘されています。
ロキが自分の容姿に強いコンプレックスを抱いていたのではないかと考えられており、「ウソが全て実現する能力」を持つ悪魔の実を食べた動機の一つとして、「もっと美しくなりたい」という願望があったのではないかと推測されています。
イヌイヌの実 幻獣種 モデル「マーナガルム」を食べた説
ロキが「イヌイヌの実 幻獣種 モデル・マーナガルム」という実を食べており、北欧神話の「月の狼」マーナガルムに由来した力を持つのではと推測されています。この悪魔の実の能力により、ロキは満月を見ると巨大な狼の姿に変身し暴走する力を得るとされています。満月の際の暴走を防ぐために、ロキは常に目隠しをされている可能性があります。
北欧神話の狼「マーナガルム」との関連性
ロキが「太陽の神」を自称するのであれば、月を食らう狼(=太陽を連想できる存在)であるマーナガルムが悪魔の実のモデルとなった?と考える説です。エルバフには「伝説の悪魔の実」が存在することが示唆されており、マーナガルムの神話と結びつけて、エルバフにこの実が伝わっていると考えられます。
ゾオン系「幻獣種」の伝説的な力
ゾオン系の悪魔の実、特に幻獣種は伝説的な生物に基づいており、「意志」を持つという設定が示されています。さらに、ゾオン系の悪魔の実は守り神や伝統的な力として国に伝わることが多く、エルバフに伝わる「伝説の悪魔の実」がゾオン系である可能性も高いです。これはルフィの持つニカの能力とも通じますね。
ウソップとの対比「狼少年」のモチーフ
ウソップが「狼少年」として、嘘をつくキャラクターであることが作中でたびたび強調されてきました。ロキが「本物の狼少年」として登場することで、ウソップとの対比がより強調され、物語におけるテーマ性が深まると考えられます。ウソップとロキのエルバフでの関わりや、ロキの「嘘」と「狼」という設定が、伝説の悪魔の実と結びつけられる要素となっています。
満月を見ると暴走する性質と目隠しの理由
ロキが目隠しをしている理由として、満月を見ることで暴走を引き起こす性質があるためと考えられます。これは、同じく満月で変化するミンク族のスーロン化に似ており、月を見ないよう目隠しされているとすれば、制御困難な力を持つ悪魔の実であることが説明できます。
シロシロの実を食べた説
「シロシロの実」は、対象を白く変化させる能力を持つパラミシア系悪魔の実で、「白色人間」となる力をロキに与えます。この能力を使えば、物や人、さらには記憶さえも「白=消去」することが可能とされています。使い方によっては何もかも消し去り、世界の終焉を引き起こす可能性も秘めた、非常に危険な能力です。
「シロシロの実」 が持つ「消去」効果と世界終焉
ロキは「世界を終わらせる」と発言しており、この力はすべてを消し去る力、つまり「白」に戻す力と関連があると考えられます。この悪魔の実を使えば、巨人族の国エルバフの伝説的な存在として恐れられ、あらゆるものを無に還すことができるため、封印されていたと推測されています。
「白色」にまつわるルフィや北欧神話のロキとの関連性
ルフィのギア5が真っ白な容姿へ変化するのと同様、ワンピースでは白色が「力の象徴」とされるような描写が増えています。また、北欧神話のロキが幻覚を操ることができるように、白白の実も「白=幻覚」の力で他人に幻想を見せることができる可能性があります(「白昼夢」や「)。
この力により、巨人族の王であるロキは太陽神を自称し、強大な影響力を持つ存在となっていると考えられます。
ロキとローラ、シフォンとベッジの関連性
ローラはロキとの結婚を拒否し、逃げ出しました。この事件がロキにとって大きな屈辱となり、彼が「シロシロの実」を手にする1つのきっかけになったとも考察されています。「白」という色が「美白」「美貌」を象徴するものであると解釈されており、ロキが自分の外見を美しく変える目的でこの実を食べた可能性が指摘されています。
また、ローラの双子の姉であるシフォンはカポネ・ギャング・ベッジの妻であり、ベッジの悪魔の実の能力は「シロシロ(城城)の実」。仮にロキが「シロシロ(白白)の実」を食べているのであれば、同音異義の悪魔の実として上手い対比構造が作られるのもポイントです。
総括:当サイト運営者による考察
改めて、冒頭のポイントも踏まえながら総括してみます。
■ロキの食べた悪魔の実についての考察ポイント
- ロキは「伝説の悪魔の実」を食べた
- この悪魔の実は、エルバフの王家が管理していた非常に危険な能力を持つもの
- ロキ自身は「おれは世界を終わらせる太陽の神」だと宣言している
- ロキを抑えるためには、エルバフの戦士たちが総出で取り組む必要があったと語られており、これは彼の能力が非常に強力であることを示唆している
- 「呪いの王子」と呼ばれていることから、その能力が何らかの形で呪いや破壊的な力と関連している可能性がある
これらから、ロキの能力が大規模かつ、破滅的な側面を持つものであるのは間違いないでしょう。そう考えると、 様々な考察者が触れているとおり「現実改変」や「願望の実現」というイメージが浮かびますし「ウソウソの実」という線はありそうな気もします。
しかし、もしウソウソの実であるなら「戦闘描写が描きにくくないか?」というメタ的な考えも同時に持ってしまいます。ワンピースは基本的にバトル漫画であり、この先のストーリーでロキが戦闘をしないという流れはありえないでしょう。その場合、「ウソが実現する」という能力はあまりにも強力で扱いにくいのではないかと。
なので、個人的には「ウソを実現する」能力ではなく、「限りなく現実と錯覚するような虚構を見せる」能力がロキの悪魔の実なのではないか?と考察します。本記事で紹介した「イリイリの実」が近しいかなと思いますね。この能力は元ネタである北欧神話のロキに通じており、もし登場するならその危険性も非常に高いけれども、こと戦闘シーンにおいては「見破られる」という制約が設けられて塩梅が良い。
「呪いの王子」という二つ名も、まやかしを見せることで他人を誑かし、唆し、争わせることができる能力にはピッタリな気がしています。「太陽の神」を自称するのも、エルバフにおいては特に信仰の対象であるニカを騙ることで、自身の能力が最大発揮できるシチュエーションを作るためなのかな?と考えました。
皆さんはどう思いますか?これから、ロキの悪魔の実が公開されるのが楽しみですね!